広告画像の表示がユーザー体験に与える影響

広告の表示速度に対する問い

スマートフォンでネットサーフィンをしていると、広告が表示される領域のロードがやたらと遅いせいで、意図しない場所をタップしてしまって、意図しない記事を開いてしまうことはないでしょうか?
こういうことが何度も起きると、ユーザはその広告を掲載しているウェブサイトに対して「なんだか使いにくいな」という印象を持つことになりますし、広告に対する印象も悪くなる可能性があります。
また、表示速度が遅い広告はそもそもユーザの目にとまりませんから、目に触れない=ほとんど意味のない広告であるとも言えるでしょう。
表示速度を決める要因は様々なものがありますが、広告に用いられている画像のファイルサイズは主要な要因の一つです。それでは、とにかく表示速度を追求するために広告画像のサイズを軽くすることは、必ずよい広告効果をもたらすのでしょうか?
この問に答えるために、同じサイズの広告画像のファイルサイズとクリック率の関係をプロットしてみることにしました。

画像ファイルサイズは大きすぎても小さすぎても✗

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 プロットしてみると、全体的な傾向としては画像のファイルサイズが小さすぎても大きすぎてもクリック率が悪くなることが分かりました。仮説としては、画像のファイルサイズが大きすぎる場合は、前述のようにユーザの体験を損ねる可能性が高いため、ユーザの興味を惹くことができないと考えられます。では画像サイズが小さすぎる場合はどうでしょうか?この場合は、確かに素早く表示されるのですが、画質があまり良くなかったり、広告画像がそれほどうまく作られていない=簡素すぎるため、ユーザにとって魅力的に映らないと考えられます。
 上記の結果は一見自明ですが、しっかりとデータで裏付けることができると広告作成に自身を持って活かすことが出来ます。また、結果の一例を示しましたが、配信先や配信方法によって傾向が変わることが把握できています。

海外の研究事例

 さて、上では画像のサイズとクリック率を試しにプロットしてみました。このように、何かしらのデータと広告効果を紐付ける調査研究事例は幾つか知られてします。例えば、米Yahoo!社が2012年に発表した論文では、画像に含まれる人間の顔が多くなるにつれて、クリック率が下がるという結果が示されています。求人広告でも何かしらの商品の広告でも、人の画像が入っていると親しみが湧いてクリックしたくなりそうですが、なんだか直感と反していますね。私個人としては、人の顔は、見た目としてクリックするものとして認識されづらいのではないかという仮説を立てています。

おわりに

効果の高い広告画像を作成するために何が必要か客観的データを持って判断することは大切です。データだけで全てを決めるわけにはいきませんが、よりよい広告を作るための手助けになるはずです。

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