【ペイクス×ヒトクセ 対談企画】MVV策定の過程を大公開!
こんにちは、人事の丸山です。
なんと今回はペイクス×ヒトクセの対談企画!
Twitterで「20卒」「ベンチャー」というキーワードで調べると、りか姉🍦ペイクスの広報/見習い人事というアカウントをみつけ、私が突然DMを送ったことから始まりました(笑)
今回の対談のテーマは「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」です!
MVVを新設したペイクス社と、MVVを改定したヒトクセ社。
MVVに着手した背景や、作成の過程、苦労した点などについてざっくばらんに話してきたことをまとめています。
ペイクスやヒトクセ、ベンチャーにご興味をお持ちの方だけでなく、MVVを策定したいと思っている経営層・人事の方もぜひ参考までにご覧ください!
それではレッツゴー!
|目次
- 人物紹介
- MVV策定のきっかけ
- MVV策定に携わったメンバー
- ミッションができるまで
- バリューができるまで
- おわりに
|1.人物紹介
写真左:
小関 りか(おぜき りか)
株式会社ペイクス
2021年3月中途入社 広報/PRコーディネーター
新卒1年目は、建築ベンチャー企業で新規法人営業に従事。
新卒1年目の3月にペイクスに入社し、採用広報支援サービス『Fanca(ファンカ)』を立ち上げる。広報人事に携わりつつ、営業サポートと導入顧客のインタビューライティングに従事。自社の採用広報メディア「ペイカツ」の編集長を務める。
毎日ごきげんに働くことがモットー。毎日ランチ後のアイスでごきげんをチャージしている。
写真右:
丸山 ちなみ(まるやま ちなみ)
株式会社ヒトクセ
2020年4月新卒入社 人事
内定者として大学4年生の春に経営企画室にてインターンを行う。
新卒入社後、約2年間新規事業のPMとして従事、EC事業に携わる。
2022年に人事に異動し、採用・組織開発・育成・労務など幅広く従事。
イスの上で丸くなって10〜15分寝るのが日課。同僚と一緒に自転車で帰ることが好き。
|2.MVV策定のきっかけ
丸山:
ペイクス社は「MVVがないところから作る」という取り組みをされましたよね。
どういう背景があって作ろうということになったんですか?
小関:
ペイクスは2021年1月設立なんですが、1周年のタイミングで何か記憶に残る企画をしようという話があったので、そのタイミングで「MVVを作りませんか?」と提案しました。サービスを提供する中で、自社にMVVがないことに違和感を感じていたんですよね。
すると代表の田島も「そうそう、ちょうど作ろうと思ってたんだよ!」と(笑)
代表の考えでは、1年目は事業を幅広く展開してみてどの領域を伸ばしていくか模索期間だったためMVVを策定せず、1年が経つ頃に会社の方向性についてのイメージがついてきたのでMVV策定を考えていたそうです。
丸山:
設立1周年で、会社の方向性も徐々に見えてきたタイミングでのMVV新設だったんですね。
すごい、それにしてもタイミングばっちりですね!(笑)
ヒトクセは明確な組織課題があり、それを解消するためにMVV改定に踏み切りました。
改定に踏み切ったのは2021年夏〜秋頃だったのですが、その当時は正直離職率が高い状況でした。
そこで退職者と在籍者に対してヒアリングを行ったところ、「会社の方向性がわからない」「経営陣の考えていることがわからない」という声が多く上がったんです。
一方で経営側としても「組織が一丸となって動いていかない」「思うように事業が成長していかない」「最近はワクワク感がない」という課題を感じていました。
これらの課題を解決するためにまず会社の方向性を明確にしようということで、MVVの改定に至ったんです。
|3.MVV策定に携わったメンバー
小関:
ミッションは代表含めて初期メンバーの4名で考え始めました。
ただ、その4名の進める中で言葉選びにつまづいてしまいまして…前職でお世話になった言語化が得意な頼れる先輩(現在はペイクスの業務委託メンバー)にご協力をお願いしました!
そしてちょうどミッションが決まったタイミングで新たに2名入社したので、バリューはその2名も含めて最終的には7名で考えました。
丸山:
全員で考えられるのはいいですね!
小関:
ヒトクセ社は従業員規模20名程でしたよね?
そうなると全員というわけにはいかないのかなと思ったんですが、どういったメンバーで作成されたんですか?
丸山:
経営陣4名と人事を含む従業員3名の計7名で作成しました!
進行は、人事のアドバイザーをしていただいているクルーズの諸戸さんにお願いしました。
|4.ミッションができるまで
丸山:
ペイクス社のブログを拝見したのですが、MVV策定の進行は小関さんがされていたんですよね!
ミッションはどんな感じで進められたんですか?
小関:
週1時間でMVVについての話し合う座談会を設けて進めました。
本当はまとめて1日〜2日程度の時間を取れたら良かったのですが、社員が少ないので全員の時間を拘束してしまうと、お客様に迷惑がかかってしまうんですよね。
まとまった時間を取れない代わりに、毎週1時間は確保してもらいました!
丸山:
逆にヒトクセは短期集中で、全員で時間を合わせて、4時間程のプチ合宿を3回行いました。
それらの事前準備は人事の方で行っていたので、それも合わせるともっと時間がかかっているかもしれません。
小関:
それはいいですね!
やっぱり1時間だと前回までの決定事項の確認と、考えてきたことの共有・認識のすり合わせで終わってしまって結局進まないということがあったので…
いつか改定する時には、合宿スタイルにしたいです!(笑)
丸山:
ミッション完成までは、具体的にどんな手順で進められたんでしょうか?
小関:
私たちは、以下のような流れでミッションを決めました!
- 代表から情報や想いの棚卸し
- ペイクスの事業について、メンバー個々の考えやビジョンを共有
- 1,2の共通点をピックアップ
- ペイクスのスローガン「真価に、進化を_」を噛み砕き、今後の事業の方向性にも沿うような要素を取り入れた言葉の候補を持ち寄る
- ワーディング調整
最初の1ヶ月くらいは、とにかくペイクスについての情報や想いを共有することに時間を費やしていました。
ペイクスとは?どういう会社にしていきたい?今後の展望は?など、代表が考えていることや想いを聞かせてもらいました。
その次に、メンバーが個々に考えている「ペイクスの事業を通して達成していきたい目標」を共有しました。
やっぱり、代表を含めた初期メンバー4人が同じ認識を持っていないとミッションは作れないと思ったので…というのも、1期目は幅広く事業が展開していたので、どの領域で伸ばしていきたいかという方向性が違っていたんですよね。
個々に持ち寄った考えについて話し合いを繰り返し、その中で共感できるポイントを洗い出していき、最終的には、「採用ブランディング・採用マーケティング事業を伸ばしていく」という方向性に決まりました。
丸山:
そしてその要素を入れつつ、スローガンをよりわかりやすく具体化したものをミッションの骨組みとしたんですよね!
ちなみに、そのスローガンはどういった意味が込められているんでしょうか?
小関:
「真価に、進化を_」というスローガンの前半の「真価」は、企業が発信できていないものの本当は持っている魅力を指しています。後半の「進化」はその「真価」をブランディングの施策でアップグレードさせる、という意味で、創業当時からあるスローガンなんです。
このスローガンをわかりやすく、かつ事業の方向性に沿ったものにするのが大変でした。
全ての要素を入れようとするとどうしてもボヤッとしてしまいますし、かと言ってあまりにも具体化しすぎるとスローガンと事業の方向性が結び付かなくなってしまうので…。
ここは何度も話し合いを重ね、やっとミッションの骨組みが固まりました。
丸山:
先ほど、最後のワーディングの部分で苦労されたと聞きましたが…(笑)
最後決め切るまではどういう風に進められたんでしょうか?
小関:
ミッションの骨組みに合わせて、各自で入れたい言葉を持ち寄りました。
そこからは代表がとにかくリズム感にこだわり、何度も声に出して違和感がないものにしました。
平仮名なのか、カタカナなのか、漢字なのか…といった表記の見栄えも気にしましたね。
丸山:
リズム感か〜!確かに、リズムがいいと覚えやすかったりもしますしね!
小関:
ヒトクセ社では、ミッションができるまでどんな流れで進められたんですか?
丸山:
ヒトクセではこんな感じでミッション作成を進めました!
- 代表の宮崎の想い・考えを共有
- 1の話の中で印象に残ったワード、共感したワードをメンバーが付箋に書き出し
- 2で出たワードの中で腑に落ちないもの・疑問が残るものに関してディスカッション
- ワードをミッション or バリューに分類し、全員が納得した上で取捨選択
- 全員がミッションに入れることに納得した要素を盛り込んだミッションのワーディングをみんなで考える
- 宮崎が一番心が動いたものにミッションを決定
また、進めるにあたって、①全員が納得すること、②最終決定は宮崎が行うことは事前に決めていました。
小関:
「絶対に全員が納得したものにする」というのはペイクスも同じでした!
丸山:
あとは「まず最初に代表の想い・考えを聞く」というのも共通点としてありましたね!
ヒトクセでは、具体的にこんなことを宮崎に共有してもらいました。
- なぜ起業したのか?
- どんな価値やサービスを提供したいか?
- どんな会社を作りたいか?
- どんな人と働きたいか?
- 社員にどうなって欲しいか?
その中で印象に残ったワード、共感したワードを付箋に書き出したのですが、それの認識のすり合わせをする作業が一番大変でした…。
あんなに日本語に向き合ったのは初めてでしたし、脳が溶けるかと思いました(笑)
小関:
めちゃめちゃわかります!日本語難しすぎる〜って思いますよね(笑)
「〇〇 類語」とかで検索しませんでした?
丸山:
しました!(笑)
やっぱり、同じ言葉でも人によって捉え方や感覚が違うので、そのすり合わせや単語の変更は大変でしたね。
「この言葉は具体的にどういうことをイメージしているのか?」「この言葉だとこういうニュアンスも含まれてしまわないか?」など、付箋に書き出されたワードの腑に落ちないもの・疑問が残るものについてのディスカッションは、一番時間を使ったところですね。
そうやってディスカッションして付箋(要素)の取捨選択をしました。
あくまでも、宮崎の思いと個人の思いが重なっているもの、かつそれをその場にいる全員が共感できるものだけを残したんです。
そこで残った「全員が納得できる要素」を、どう繋げてミッションにするかというのをみんなで考えました。
その中で、宮崎がミッションを選び決定しました!
小関:
それでは、こんな流れでやっと完成した両社のミッションを紹介しましょう!
ペイクスのミッションは「アクションへ続く、心体験をつくりだす」です。
このミッションは、ヒト・モノ・コトという3要素の中でコトを最も重要だという認識が社内で一致し、コト=体験と定義したことを土台としています。
私から”心体験(こころたいけん)”という造語を提案して、全員に納得してもらったことで完成したミッションです。“心体験”とは、物、出来事から感じる、驚きや、楽しさ、共感など、心が動く体験そのものを表し、物事における真の価値だと考えています。
ペイクスが展開するブランディング・マーケティング事業を通じて、企業が提供する物・サービス・採用活動との接点をつくり、発信をする私たちは、その真価を問い続けてエンドユーザーのアクションへと続く”心体験”をつくりだす、という決意を込めています。
丸山:
ヒトクセの新しいミッションは「よいヒトクセで革新的な世界を創る」です!
5〜10年以上といった、中長期的なスパンで目指すべき姿や、会社の大きな方向性をミッションで表現しています。
「ヒトクセ」ではなく「よいヒトクセ」としたのは、ただ新しいもの・独自性があるものを生み出すのではなく、世の中に求められている・世の中をもっとよくする独自性というのにこだわりたいよね、とミッションを決めたメンバーでなったからです。
「革新的な世界を創る」というのは、ヒトクセの事業でイノベーションを起こして、今までの常識を変えるようなことを指しています。
「日々の改善だけでは辿り着けないような非連続なイノベーションで世界の進化を創っていきたい」と宮崎が話していたのが印象に残っています!
個人的には、面白いものを作るという「ヒトクセ」ではなく、相手・世界に求められる面白いものを作るという「よいヒトクセ」としたところが気に入っていて、新卒採用のカジュアル面談とかでボリューム厚めに話しています(笑)
|5.バリューができるまで
丸山:
ヒトクセでは、要素を付箋に書き出すまではミッションとバリューは同時並行で進めていました。
その後ミッションとバリューに要素を分けたのですが、バリューの要素についてのディスカッション・取捨選択はミッションと同じ手順で行いました。
バリューについては多くの要素が残っていたので、「特にこれ!」というものを1人3個ずつ程投票し、投票数が多かったものを残しました。
バリューのワーディングは、代表の宮崎と人事を中心に行い、違和感や納得できないものがないかを全員で確認した上で決定に至りました!
小関:
ペイクスはミッション作成に3ヶ月かかったので、その過程で全員が重要視していることはなんとなく一致していました(笑)
が、改めて「こういう風に働きたい」「こういうことを大事にしていきたい」というのを全員が持ち寄ることから始めました。
丸山:
バリューを作るぞ!という時点で、なんとなくイメージが固まっているなんてすごいですね!
では、もうほぼワーディングだけということでしょうか?
小関:
そうですね。
ただ、代表が「ありきたりじゃない、ファーストインプレッションを謎めいた感じにしたい」と…。
とはいえ、伝わらなかったら意味がないので、ちょっと面白い、けど意味がなんとなく伝わるワーディングにするのが難しかったです(笑)
丸山:
それでは、完成したバリューも紹介していきます!
ヒトクセのバリューは以下の6つです!
中長期的にミッションを達成していくために、今どういう行動をとったらいいのかという行動指針をバリューで表現しています。
これを体現するための仕組み作りも積極的に行っています!
▼詳しくはこちら
https://hitokuse.com/blog/?p=2844
小関:
ステキなバリューですね!「主役は君だ」が特にキャッチーで好きです!
ペイクスのバリューは以下の5つ!
ビジネス視点でお客様に対しての関わり方を定めたものが上の2つで、下の3つはプライベートから意識していく行動指針として策定しました。
よく読んでいただくと、概要文がおふざけMIXのものがあるかと思います(笑)バリューでは”ペイクスらしさ”をアピールしたいので、メンバーがワイワイ楽しみながら決めたという背景もなんとなく伝わるといいなと思っています!
丸山:
ヒトクセよりもヒトクセあるバリューですね(笑)
|6.おわりに
丸山:
ミッション・バリューを決めた当時のことを振り返ってみて、改めてこれに携われて良かったなと思いました。それまでは、会社のミッションなのにどこか他人事に思っていたように感じますが、作る側に回ったことですごく自分事として捉えられるようになりました。
当時私は新卒2年目でしたが、新卒2年目が経営陣の想いを直接聞いて一緒にディスカッションする機会なんてないですしね!
これを通して、もっともっとヒトクセのことを好きになりました!
今後についてですが、さっきちらっと話したように、ミッション・バリューを浸透させる仕組み作りも進めています。
作って終わりではなく、全員が理解し体現していけるような仕組みを引き続き作っていきたいと思います!
小関さんは、改めて振り返ってみていかがですか?
小関:
MVV策定は約半年に渡る大仕事でした。私が大好きな会社について代表とメンバーが想いをぶつけ合った半年間はとても濃い時間でした!
実はMTGなどの司会進行役に苦手意識を持っていて、それを克服するための挑戦でもあったんですよね。MVV策定もしたことのない私がなんとかミッション・バリューを決めて無事終えられたのは、代表と前職の先輩、メンバーの協力があったから、そして何よりペイクスだからできたことだと思っています。
まだ、司会進行役が克服できたと自信を持って言えるほどではないですが、あるメンバーから「りか姉が司会のMTGは、ピリついた空気感になることもなく、どんなアイデアでもしっかり拾ってくれるから、発言しやすいよ!」と声をかけてもらったことがありました。この言葉で、少しでも成長できたのかなと思うことができました。
そして、丸山さんの言うとおり、MVVは作ってからが始まりです。
今はMVVを一緒に作ったメンバーばかりなので浸透・体現できていますが、新メンバーを迎えたときにしっかり理解してもらえるような仕組みづくりに注力していきたいと思っています!
丸山さん、今回はステキなお声がけありがとうございました!
また来月にはペイクスの採用広報ブログ「ペイカツ」にもご協力いただけるとのこと、とても嬉しいです。引き続き、よろしくお願いいたします!
【本件に関するお問い合わせ】
株式会社ペイクス 小関
https://twitter.com/payx_rika
株式会社ヒトクセ 丸山
https://twitter.com/hitokuse_mrym